コーヒー1杯分の幸せを作ろう

3児の育休ママが、コーヒー1杯分の時間やお金を作るために役に立ったものたちを、挫折や試行錯誤の経験を交えながら紹介します。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

雨の日の電灯(モディリアーニ)

しっとりとした、女の肌のような五月雨が降り続いている。忘れ去ることのできない心の傷のように、濡れた地面には、大小様々な足跡が残っている。小学生の頃、雨の日が好きだった。独特の匂いが漂う教室で、ぼんやりと青白い光を放つ電灯が特にお気に入りだ…

親から認められたい(ゴッホ)

どうしてもやる気が出ないことの一つに、金を稼ぐことがある。銀行で法人営業をしていた頃、ノルマがあるので、取引先にとって必要のない金融商品を売りつけなくてはならなかった。当時は地方の営業店で中小企業を担当しており、「もっとお客さんにぴったり…

37歳

4歳になる長男はよく「ママは何月に死ぬの?」と問うてくる。「さあ、何月だろうね」と、ぼんやりと、答えにもなっているようなならないようなやり取りを、ここ数日繰り返している。なんとも残酷な質問でもあるが、彼にとってはよく分かっていないのだろう。…

ルソーと埋まらない溝

おそらく誰もが持っていると思うが、子供の頃にした不思議な体験というのは、いつまでも覚えているものだ。小学生の頃、住んでいた家の道を挟んだ斜め向かいに、白い大きな一軒家が立っていた。当時の主流であった2階建てではなく平屋で、贅沢な土地を使い方…

飛べないブタでも、踊ることはできる。

感染症対策で、運動不足の人が増えているらしい。私は感染症も何も関係なく、運動不足であった。座っている状態から立つときに「よっこらせ」「あー、よいしょ」など声を出して自分を鼓舞しなければ、立つことができないレベルに酷い。長男が「ママ」の次に…

役に立たないもの、上等。

実家の隣にある空き地がなくなり、家が建つことになった。 その空き地は300坪と小学校の運動場ぐらいの広さがあり、雑草が生い茂っている。今夏から工事が始まり、8軒もの狭小住宅が建つらしい。そこでは野良猫や近隣の子どもたちが集まり、何をするわけで…

ゴーギャンと理想郷

人はいつも、此処ではないどこかを夢想してしまう。 誰もが理想の生活という像を描いたことはあるだろう。人間の中にはニ種類いて、思い描いた夢に向けて動く者と、ただ口を開けて待っている者に分かれる。 フランス人の画家ゴーギャンは、常に楽園を探し続…

ドガと、あの世行きの列車

人生とは、あの世行きの列車のようなものである。作品の完成という終着駅に向けて、全速前進で走り続ける特急列車に乗っているのが、芸術家たちだ。 踊り子や競馬の絵で知られる、ドガというフランスの画家がいる。13歳で母親を亡くすことを除けば、他の画家…

空き地の猫

実家に帰ってきて5日が経つ。とにかく、やることがない。どれくらい暇かと言うと、横の空き地の猫が来て、ゴロゴロと地面に転がっていたことが1日の大事件になる程度だ。 パリや東京を始めとして、なぜ名作は都会でばかり生まれるのだろうと思ったが、そこに…

化石の老人

4歳長男が恐竜の化石を掘りたいと言うので、岐阜県瑞浪に行ってきた。そこでは化石発掘を体験できる、名物の河原があるのだ。 体験と言っても特にお金もかからず、何か教えてくれるわけでもなく、「この辺はよく貝の化石が取れると言われるので、さあどうぞ…

産後の抜け殻

ゴールデンウィークなので、実家に帰省している。今朝は洗濯の量に比較的余裕があったので、仕事で疲れて寝ている妹の分も洗濯することにした。 妹は両親と同居しているが洗濯するタイミングを分けており、週に一度まとめて洗濯をしている。改めて、洗濯が1…