コーヒー1杯分の幸せを作ろう

3児の育休ママが、コーヒー1杯分の時間やお金を作るために役に立ったものたちを、挫折や試行錯誤の経験を交えながら紹介します。

批判に負けない。『或る女』の生涯

最近読んだ本で、ちょっと面白いなと思ったものがあったので紹介します。

或る女』の生涯

有島武郎の「或る女」という本があります。
女主人公が青年文学青年と結婚するも離婚をして、親のツテで法学博士と結婚しようとアメリカへわたるのですが、その法学博士を振って、帰国します。そのアメリカと日本を往復する船の船長と結ばれて、実はその船長には妻子がいて…と言う愛憎劇をドラマチックに書いた作品です。

この本ではそのモデルになった女性に焦点を当てて、当時の人間関係を紐解いていきます。

本に書いてもらったモデルと聞くと聞こえはいいのですが、このようなスキャンダラスな本に書かれてしまったのでは、たまったものではありません。
実際、彼女の自由な生き方は当時の閉鎖的な日本社会で、嫉妬や羨望の渦に巻き込まれてしまいます。
彼女の娘を含む家族へ相当な批判が行くのですが、時には心くじけそうになりながら、それでもなんとか前を見て生きていく。
そんな描かれたそんな主人公の生き様が、とってもかっこいいです。
なんとか自分の子供を守ろうとする姿も、同じ母親としてはハラハラドキドキしながら「頑張れ、頑張れ」と応援しながら読み進めていました。

或る女を読んだことない人でも十分に楽しめるので、おすすめです。